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♡♡♡【あ!】は【炎の蜃気楼】直高中心非公式女性向け同人FANブログです。

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2010.06.01(Tue) 【頂きもの

遠恋 俺得バージョン直高 

05.jpg

※注意事項
まるさんから頂いた「遠恋直高」に御許可を頂いて挿絵を付けてます。
完全にわたしの自己満足です。
わたし個人と致しましては、まるさんの文章をまずは味わって頂きたいので
どうぞ、まるさんの文章のみの方を先にお読み下さい。
こちらに掲載させて頂いております。宜しくお願い致します。

原文読んだよ!という方は、続きを読む、からどうぞ 



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【遠恋直高】まだマスタベバージョン




 長野県松本在住仰木高耶が、東京都新宿界隈在住直江信綱と恋愛関係を持って半年。
 仕事が忙しいようだった。なかなか連絡も取れなくて、一ヶ月近く声を聞いていない。まめに来ていたメールも殆どなくなってしまった。
 堪えはきいていると自負していたし、一度でも会ったら我慢が撓みそうで。直江の仕事が落ち着くまでは、会わないように決意をしていた。
 だから週末に少しの時間、会わないかと誘いがあったけれど、バイトを理由にして断った。実際シフトは組まれていたから嘘を吐いたのではないけれど。
 直江のほうも無理矢理空けてその日だったようで、「じゃあやめましょうか」とすんなり話はなくなった。きっと本心は来たかったろう、でも自分が用があるというのを聞いて、押し留めてくれたのだろう。

 それでいいと、そうするべきだと考えていたのに。

 約束をするはずだった週末が近づいてくるたびに、じわじわと「耐えろ」と常に暗示していた理性の一部分が瓦解していく。もやもやと胸のうちが重くなる。
 まずい、と危機を感じたときにはもう手遅れ。キレたぐらいの行動の速さだった。
 訪れた金曜日の夕方、授業とHRが終わってすぐに高耶は学校を出て、そのまま松本駅のバスターミナルに駆け込んだ。無性に会いたくなって、ただその衝動だけを持って無我夢中で次の便のチケットを買い。
 バスの座席に座ったときに、我に返ってハッとした。
(何してんだ!)
 溜息とともに頭を抱える。今のバス代は二週分の昼食代なのに。もうバスは新宿に向けて走りだしてしまったし、どうしようもない。
 蹲った上半身を起こして、高耶は背凭れに体を預けた。もう一度深く呼吸して、窓の外……遥か遠くに視線を投げる。
(何でここにいるんだろ)
 電波は明瞭に届くし、それはもっと遠くてもそうだろう。メールも電話も出来る。手の届くものでなくても、すぐに触れられるものでなくても。そんなことは遠距離なのだから、当たり前のことだ。
(バスで三時間の距離だぞ)
 数字に表すと大してなさそうでも、実際体感的にはずっと遠い。
 高耶は前髪をくしゃりと梳いた。最初から頷いて、会えるはずだったタイミングを大事にすれば良かったのかもしれないと。
(……やっぱ着いたら引き返そうかな)
 今会ったらきっと、またすぐに会いたくなってしまう。だから、断ったのに。
(何でこんな)
 会いたいのだろう。
 満足出来ていたはずなのに。触れられなくても、連絡を取れるだけで。

 二時間近く経っても、長野を抜けていないようだった。まだようやく二つ目のバス停に着くところらしい。運転手のアナウンスによれば高速が集中工事をしていて、かなり遅延するとのことで。
(タイミング悪ィな)
 何も考えずに乗った自分が悪い。高耶は暗く陽の落ちた景色を見る。曇り出していた、雨が降りそうだ。
『大変お待たせしました、間もなく……』
 ようやっと長野最後の停留所。降りられるのは東京に入ってからだ。
 乗る前に電話の一本でも入れておけば良かったと後悔する。
 取り敢えず、メールをしてみた。カチカチと静かなバスの中で携帯のタッチ音が良く通る。
『今からそっちに行きたい』
 急にそんなことを言ったら。
(オレだったらマジギレするな)
 一回断っているのに。
 すぐに返事は来なかった。金曜の夜だ、仕事が片付いていないのだろう。ぱかぱかと携帯を開いたり閉じたりしていたら、突然震えて驚いた。落としそうになりつつ慌てて拾い開く。
『バイトじゃなかったんですか』
 一言。
 物凄く怒って苛々しているフラストレーションが、無機質な字面にもはっきりと浮き出してくる。
『休みになって』
 サボったと書くと会いに行くためのような気がして癪で。
『仕事中でまだ残るから、多分無理です。今どこですか』
 無理、という単語にチクリと胸が軋んだ。
『長野神林道』
 少し間を置いて。
『バスなんですか? 何で言わなかったんですか』
 文面で、本気で腹を立てているのが如実に伝わる。
 何で言わなかったって、言えるわけがない。幼稚なプライドがふつふつと沸き上がってくる。
 認めたくすらないのに。
『どうだっていいだろ』
 逆ギレした形で返信して、ぱちんと携帯を閉じた。その苛立ちのまま前のラックに突っ込みしまおうとして、思い止まり。手のひらで握り締める。
 はあ。肩ごと、高耶は嘆息した。短気で思慮のない、悪い癖だと思う。自覚している。100%自分がいけない。やってしまった。
 断ったのは自分だし、それに加えて仕事が忙しいときに急に来られたら迷惑だ、特に一度した返事を覆すような用事もないのに。
(ホント、何してんだろ)
 素直に謝ることも出来ないで。
 勝手だ。何で怒っているのか。東京行の車中にいるのか。自分の心なのにまったくわからなくて、全部闇の中で。
 考えることが煮詰まって、億劫になる。高耶は滅多に使わない、携帯内臓の音楽プレイヤーを起動させる。イヤホンを取り付けて、譲に入れてもらった歌を再生させて。体を倒して、目を閉じた。
 もう、寝てやる。



 突然、ふと意識が覚めた。外はすっかり真っ暗だ。まだ寝ぼける頭と目で、ぼんやりと時計を一瞥する。到着予定時間は過ぎているけれど、バスはまだ走っているし、モニターの次着は変わらないまま。かなり遅延しているようだ。
 一欠伸をして、携帯を開く。連絡なんてあるはずはない。
(やっちまった、本当)
 本当にとんぼ帰りかもしれない。急に会いたいなんて思ったから、自分が悪いのに、堂々巡りがぐるぐると螺旋状に始まっていく。
 何でもかんでも優先されたくないと振りほどくくせに、実はそうされないと不安になって腹を立てて。
 何で会いたくなったんだろう。会えない触れない期間が長すぎた。我慢出来るなんて嘘で、このままなくしてしまいそうな恐怖にも駆られて。愛されていることは身に沁みてわかっているのに。
 怖くなったから、きっと。
(多分)
 ぼんやりと輪郭が浮かぶものを遮るように、……ブルブルと携帯が鳴った。短く。メールだ。
『まだバスですか?』
 直江だった。すぐ返信画面を出して、ぽちぽちと操作する。
『うん』
 と打って、幾つか深呼吸のような息をする。
 それから続きを書き込んだ。すごい、勇気がいる。たった一言を伝えることが。
『ごめん。オレが悪かった』
 ぎゅっと強く、送信ボタンを押す。強弱で届く速度など変わらないのに。
 でも、返事はすぐにやってきた。
『こちらこそ、すみませんでした。八つ当たりみたいなことになっていて』
 さっきと体裁はまったく同じなのに、申し訳なさそうな声色が浮かんで、一文をまじまじと見る。無機質な文字列に、ちゃんと感情はのっているのだ。
 ぎゅっと目を伏せる。
『今、どこですか?』
 続く質問に、
『まだ中央道日野の前』
 と返すと、すぐにまた返事がきた。
『着いたら教えてくださいね』
 優しいな、と思う。泣きそうに嬉しくなる。高耶は『わかった』と送って、ぽすんとまた体を椅子に預けた。瞼にぐっと力を入れる。
 いろいろ苛立っても結局、会いたいという気持ちは一切消えなかった。
 早く。そう望むのは、多分。

 新宿のバスターミナルに着いたのは、もう23時近い頃だった。ずっと座ったままだたから体が凝って、下りてから一伸びする。
 歩きつつ腕を下ろすとともに、高耶が目を開くと、
「高耶さん」


114.png


 地下道の入口前に直江が立っていた。
「急にどうしたの」



116.png



 滅多なことだからだろう。少し心配そうに、笑んでいる。仕事帰りそのまま来てくれたらしい。顔に若干、疲れが見えた。
 高耶はまた少し目を伏せて、……安堵でたわむ涙腺を抑えこみ、思う。
 あの衝動は、多分。
 このたまらなく愛しいすべてを見たくなったんだ。
 どうやら自分は、相当直江が好きらしい。自覚するよりも遥かに。
 深く息を吸い込んで、決意をして。高耶は一言本音を象る。

「……おまえに、会いに来たんだよ」




まるさんから挿絵る許可は頂いてます。文章を読むと絵にしたくなる癖がありまして、もう、どうしてもどうしても、「滅多なことだからだろう。少し心配そうに、笑んでいる。仕事帰りそのまま来てくれたらしい。顔に若干、疲れが見えた。」な直江が描きたかったんです!ごめんね!!理想的には描ききれなんだが、とても滾るのである。今、どんな表情してんだろ?とか考えると、もう、居たたまれなくて、指がウズウズしちゃうんだ。少し困ったような陰と愛おしさと現実に生活の疲れが綯い交ぜになった感じが、ドストライクすぎて・・・自重出来ませんでした。微妙な表情難しいけど闘争心湧くよね。もう少し、前半の方にも挿絵りたい欲望が・・・まるさん、御許可頂きありがとうございました。

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【imitation(イミテーション)/鈴尾マルさん】


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Author:まだだまだ

第1巻の初版とともに青春を歩みましたが、最終巻が辛すぎて封印。原作者様の20周年を期に突然今更再燃。
カッとしてブログ作ってしまいました。
twitter@madadamada

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